農業と租税
内 容
現在の農地に関する租税制度解説を多角的に分析した一冊。農地課税の歴史をたどりつつ、現行制度に対する提言と現代社会に即した新たな農地課税を提案する。また、世界の農業制度、特に中国の農業制度との比較も触れつつ、今後の「農業」の指針となり得る一冊。
法学博士で税理士という独特の視点から、農地を税制面から詳しく分析・検証した一冊。

著編者名 渡辺基成/著
判型・頁数 A5判・上製・284頁
定価 4,180円(本体3800円+税10%)
発行年月 2009年5月30日
ISBN 978-4-88260-203-3
ジャンル 単行本/税務
送料 340円
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備考


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主 要 目 次
第1部 農業をめぐる租税制度の法学的研究

はじめに
第1節 問題の所在
1.農業をめぐる租税制度の枠組み
2.農業政策の動向
3.農業政策と租税制度の方向性
第2節 本稿の課題及び構成
1 本稿の課題
2 本稿の構成

第1章 農地の現状と課題
第1節 農地の特徴と現状
1 土地としての特徴
2 農地としての特徴
3 農地を規制する農地法
第2節 農地の流動化政策
1 土地政策からみた農地流動化
2 農地政策からみた農地流動化
3 土地政策と農業政策の農地流動化の課題
第3節 小括

第2章 農地に対する租税制度
第1節 農地に対する租税制度の沿革 
1 大日本帝国憲法下の租税制度
2 日本国憲法下の租税制度
第2節 農地に対する現行租税制度
1 農地の保有に伴う租税
2 農地の取得と譲渡に伴う租税
3 農地の贈与・相続に伴う優遇税制
第3節 租税の性格と農地政策利用の課題
1 所得税(譲渡所得)と政策利用
2 相続税・贈与税と政策利用
3 租税特別措置法の課題
4 固定資産税と政策利用
5 政策税制が生んだ課題
第4節 小括

第3章 中国の農業税制
第1節 中国農業の特徴 
1 中国における農業の位置づけ
2 三農問題
第2節 中国の農業への課税
1 中国の租税体系
2 農民に課せられた農業税
第3節 小括

第4章 農業のあるべき姿
第1節 日本の農業 
1 農業の意義と役割
2 期待される農業の姿
3 多面性を持つ日本の農業
第2節 国際化の中の農業
1 WTOの枠組み
2 ウルグアイ・ラウンド合意後の農業政策
3 国際社会の中の日本農業
第3節 小括

第5章 農地課税の提案
第1節 課題の整理 
1 租税制度と農業制度
2 農地に対する租税の課題
第2節 農地課税への提案
1 土地の利用状況に応じた公平な租税制度
2 農地に対する租税制度の提案
3 農業収入に対する租税
第3節 小括
おわりに

第2部 食と農業をめぐる最近の動向

はじめに
第1章「食料・農業・農村の役割に関する世論調査」と農地の動向
1 「食料・農業・農村の役割に関する世論調査」結果
2 農地の動向
第2章 食料自給率の現状と農政・消費者
1 日本の食料自給率
2 食料供給の安定と消費者
第3章 世界の食料情勢とWTO交渉
1 食料を取り巻く世界の状況
2 WTOドーハ・ラウンド農業交渉の行方
第4章 農地法の大改正と税制改正の方向
1 新たな「食料・農業・農村基本計画」策定へ向けて
2 農地法改正案ー「所有」から「利用」へ
3 農地に関する税制改正の方向

おわりに