実践 判例 行政事件訴訟法
内 容
行政訴訟の第一人者である山村恒年弁護士の最新著作。
行政訴訟の現状における判例と実務の到達点を明らかにすることを主眼においた内容。判例の動向を重視し、各所で判例要旨を掲げた。さらに実務に質するために、代表的な書式も掲載。
行政訴訟に関与する実務家、研究者、および法曹を志す方の必携図書。

著編者名 山村恒年/編著
判型・頁数 A5判・並製・464頁
定価 5,170円(本体4700円+税10%)
発行年月 2008年2月15日
ISBN 978-4-88260-192-0
ジャンル 単行本/司法
送料 340円
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備考


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主 要 目 次
第1章   行政訴訟の総説
1.行政訴訟の理念と目的
(1) 権利利益救済説
(2) 行政作用違法是正論 
(3) (1)と(2)の折衷説
(4) 行政訴訟の目的と機能の考え方の差異による解釈の差異
(5)行政訴訟の目的・機能と国家賠償訴訟、民事訴訟との差異
(6) 行政過程における行政訴訟の位置づけ
2.行政事件訴訟法における訴訟類型(行訴法2条)
3.行政訴訟の対象とならない事項(限界)
(1) 統治行為
(2) 法律上の争訟性
(3) 法令の効力を争う訴訟
4.行政処分、裁決時の教示(行訴法46条)
(1) 取消訴訟の場合(1・2項)
(2) 当事者訴訟の場合(3項)
(3) 教示の表示方法
(4) 誤教示の問題
5.訴訟の開始と進行
(1) 訴えの提起
(2) 訴え提起後の手続

第2章 平成16年行政事件訴訟法の改正の概要
1.平成16年改正の意義と経過
2.主な改正点の内容
(1) 新訴訟類型の新設
(2) 公法上の法律関係訴訟(4条改正)
(3) 取消訴訟の原告適格の拡大(9条2項)
(4) 被告適格等(11条)
(5) 管轄(12条)
(6) 出訴期間(14条)
(7) 釈明処分の特則(23条の2)
(8) 執行停止(25条)
(9) 義務付けの訴えの要件等(37条の2・3)
(10) 差止訴訟(37条の4)
(11)仮の救済方法
(12) 準用規定
(13) 教示(46条)
(14) 附則(抄)

第3章 取消訴訟
1.取消訴訟と他の訴訟との関係
(1) 取消訴訟と民事訴訟との差異
(2) 取消訴訟と当事者訴訟との関係
2.行政処分・公権力の行使・裁決の存在(行訴法3条2項)
(1) 行政庁の内部行為と不存在
(2) 行政庁の公権力の行使の意義(処分性)
(3) 裁決の意義
(4) 行政庁の意義
3.裁決取消訴訟と原処分中心主義(行訴法10条2項)
(1) 趣 旨
(2) 本項の対象となる裁決
(3) 原処分の違法と裁決固有の瑕疵
(4) 本項の準用
4.行為類型と行政処分性の判断(行訴法3条2項)
    法的効果を生じない行為と処分性
(1) 行政庁の勧告・斡旋
(2) 戒告・訓告・警告
(3) 通知・通告
(4) 証明行為
(5) その他の法的不利益行為
(6) 行政庁の内部行為
(7) 行政機関相互間の行為
(8) 行政庁の事実行為(物理的行為)
(9) 拒否処分
(10) 一連の手続を構成する行政庁の行為
(11) 法令・一般処分
(12) 行政計画(都市計画)
(13) 行政処分と私法行為
(14) 部分社会秩序維持と抗告訴訟
(15) 他の争訟手続による行為
5.原告適格(行訴法9条)
(1) 原告適格制度の意義(狭義の訴えの利益)
(2) 原告適格の考え方の分類
(3) 「法律上の利益」の内容
(4) 原告適格の拡大 (行訴法9条2項)
(5) 行訴法9条2項の要件の検討
(6) 裁判例の動向
6.訴えの利益
(1) 意 義
(2) 訴えの利益の有無
(3) 訴えの利益の消滅
7.被告適格(行訴法11条)
(1) 意 義
(2) 平成16年法改正による被告適格
(3) 処分行政庁の訴状記載
(4) 国または公共団体の処分行政庁の特定義務 
(5) 処分行政庁の裁判上の行為権限
(6) 特例、準用
(7) 被告を誤った場合の救済(行訴法15条)
8.審査請求と訴訟の関係(行訴法8条)
(1) 自由選択主義と審査前置主義
(2) 審査請求手続経由の要否と有無
(3) 審査請求手続の省略(行訴法8条2項関係)
9.出訴期間(行訴法14条)
(1) 意 義
(2) 「処分又は裁決の日」について
(3) 「処分又は裁決があつたことを知った日」について
(4) 審査請求前置と出訴期間との関係
(5) 行政庁の誤った教示があった場合
(6) 出訴期間の徒過と正当理由
(7) 訴えの変更と出訴期間
(3) 特定管轄裁判所の制度に伴う移送に関する規定の整備
10.管轄(行訴法12条)
(1) 意 義
(2) 管轄の種類としては、土地管轄、特別裁判籍、特定管轄裁判所がある。
11.執行停止(行訴法25条)
(1) 意 義
(2) 手続的要件
(3) 実体的要件
(4) 収用裁決に基づく代執行手続の執行停止が認められた事例
(5) 公共の福祉と例外(行訴法25条4項)
(6) 事情変更による執行停止の取消し(行訴法26条) 
(7) 執行停止の管轄裁判所(行訴法28条)
12.内閣総理大臣の異議(行訴法27条)
(1) 沿革と意義
(2) 裁判例 
13.仮処分の排除(行訴法44条)
(1) 趣 旨
(2) 仮処分肯定例
(3) 仮処分否定例

第4章 その他の抗告訴訟
1.不作為違法確認訴訟
(1) 意 義
(2) 法令に基づく申請(行訴法3条5項)と原告適格(行訴法37条)
(3) 狭義の訴えの利益
(4) 被告適格
(5) 相当の期間
(6) 違法判断基準時
(7) 訴えの変更
(8) その他の取消訴訟の規定の準用
2.義務付け訴訟(給付訴訟)
(1) 義務付け訴訟の意義 
(2) 平成16年改正前の判例
(3) 一定の処分をしないときの義務付け訴訟(行訴法37条の2)――非申請型(直接型)
(4) 申請等に基づく処分に関しての義務付け訴訟(行訴法3条6項2号)
(5) 判 決
(6)仮の義務付け・仮の差止め(37条の2、5)
3.差止訴訟
(1) 差止訴訟の定義
(2) 差止訴訟新設の背景と意義
(3) 従前の差止訴訟
(4) 差止訴訟の訴訟要件
(5) 差止訴訟の本案要件
4.無効等確認訴訟
(1) 無効等確認訴訟の沿革
(2) 行政行為存否確認の訴え
(3) 確認訴訟と取消訴訟の関係
(4) 無効等確認訴訟の要件(原告適格)

第5章 その他の行政訴訟
1.争点訴訟
(1) 意 義
(2) 他の訴訟類型との相違
(3) 行政庁の訴訟参加と判決の効力
(4) 争点訴訟と仮の救済
(5) 事実行為と仮処分
2.当事者訴訟(行訴法4条)
(1) 意義と種類
(2) 形式的当事者訴訟
(3) 実質的当事者訴訟
3.民衆訴訟(行訴法5条)
(1) 意 義
(2) 法定民衆訴訟
4.機関訴訟(行訴法6条)
(1) 意 義 
(2) 行政主体内の機関間の訴訟
(3) 職務執行命令訴訟と代執行訴訟
(4) 関与に関する訴訟(地方自治法251条の5、251条の3、252条)
(5) 地方自治体の行政訴訟は機関訴訟か

第6章 訴訟の審理方式と法規範
1.審査手続の構造と法規範論
(1) 原告・被告等当事者の訴訟活動
(2) 裁判所の審査方式、訴訟物・違法判断基準時
(3) 違法性審査の法規範論
(4) 伝統的な行政の原理
(5) 公共管理型の行政の原則
(6) 現代行政過程と基本権・共通利益権の保護の基本原理
(7) 行政過程論と実質的法治主義
(8) 行政過程論と法の覊束
(9) 基本権や共通利益権侵害の多様化と法治主義
(10) 行政過程に即応した司法審査のあり方
(11) 行政過程と抗告訴訟の審査
(12) 行政裁量と法目的合理性審査
(13) 行政裁量理論の経緯
(14) 裁量論の代替理論としての司法審査方法論
(15) 合理性に関する判例の整理
(16) 公共事業行政過程における価値較量の判例
2.関連請求・訴えの併合(行訴法16〜20条)
(1) 関連請求と移送(行訴法13条)
(2) 併合要件を欠く場合の裁判所のとるべき措置
(3) 関連請求に係る訴訟の移送
(4) 訴えの併合
3.訴えの変更
(1) 意 義
(2) 行訴法21条に基づく訴えの変更
(3) 取消訴訟以外の抗告訴訟における訴えの変更
(4) 訴えの変更と出訴期間
(5) 当事者訴訟間の訴えの変更、当事者訴訟と民事訴訟の間の訴えの変更
4.訴訟参加(行訴法22・23条)
(1) 訴訟参加の種類と訴訟類型
(2) 行訴法22条による参加
(3) 行訴法23条による参加
(4) 民事訴訟法による参加
(5) 行訴法の参加と民訴法の参加との関係
5.主張責任・立証責任
(1) 主張責任の意義
(2) 立証責任の意義
(3) 取消訴訟の主張・立証責任
(4) 無効確認訴訟の主張・立証責任
(5) 不作為の違法確認訴訟の主張・立証責任
(6) 当事者訴訟の主張・立証責任
(7) 民衆訴訟の主張・立証責任
6.訴訟における主張制限(行訴法10条1項)
(1) 主張制限の趣旨
(2) 「自己の法律上の利益」の意義
(3) 学 説
(4) 判 例
(5) 10条1項の他の行政訴訟への準用
7.釈明処分(行訴法23条の2)
(1) 釈明処分の特則
(2) 1項釈明処分と資料の内容
(3) 2項釈明処分と資料の内容
(4) 取消訴訟以外への準用
8. 処分理由の付記と主張制限(処分理由差替えの可否)
(1) 意 義
(2) 取消訴訟の訴訟物との関係
(3) 根拠法規における理由付記要件と主張制限
(4) 課税処分
(5) 公務員の不利益処分
(6) 審判手続による審決
9. 裁量処分
(1) 裁量処分と司法審査――沿革
(2) 覊束裁量と自由裁量の相対化――裁量権の踰越濫用法理(行訴法30条)
(3) 裁量権の限界と裁量審査の基準
(4) 判断形成過程の合理性審査
(5) 手続的司法審査
(6) 規制権限の不行使と裁量
(7) 裁量処分と行政の主張・立証責任(説明義務)
(8) まとめ――裁量処分の今後
10. 文書提出命令(行訴法7条)
(1) 意 義
(2) 民事訴訟法改正経過
(3) 行政機関の保有する情報の公開に関する法律の制定
(4) 行政訴訟における文書提出命令申立ての基本的な視点
11. 職権証拠調べ(行訴法24条)
(1) 意 義
(2) 要 件
(3) 手 続
12. 和解(行訴法7条)
(1) 抗告訴訟上の和解
(2) 抗告訴訟以外の和解
(3) 実務上の運用
13. 請求の認諾・放棄・訴えの取下げ等(行訴法7条)
(1) 請求の認諾
(2) 請求の放棄・訴えの取下げ等
14. 訴訟費用(行訴法7、35条)
(1) 訴訟費用の裁判(7条による民事訴訟法の準用)
(2) 訴訟費用負担の原則(行訴法7、35条)
(3) 訴訟費用負担の裁判(民事訴訟法67条)
(4) 訴訟費用の裁判の効力(行訴法35条)
第7章 判決
1. 事情判決(行訴法31条)
(1) 制度の趣旨
(2) 計画行政における事情判決
(3) 選挙関係訴訟と事情判決
(4) 無効等確認訴訟と事情判決
(5) 事情判決と訴えの利益
2. 判決の効力(行訴法32、33、38、7条)
(1) 行政訴訟の判決と民事訴訟の判決の異同
(2) 判決の形成力
(3) 判決の既判力
(4) 抗告訴訟と国家賠償請求訴訟との関係
(5) 取消判決の拘束力
3. 第三者の再審(行訴法34条)
(1) 制度の趣旨
(2) 再審の当事者
(3) 再審事由
(4) 出訴期間